特定非営利活動法人の代表権を有する理事以外の理事の代表権喪失の登記

 これまで,特定非営利活動法人の理事は,
特定非営利活動法人の全ての業務について特定非営利活動法人を代表し,
定款をもってその代表権を制限することができるが,
理事の代表権に加えた制限は,善意の第三者に対抗することができないとされていたため,
法人の内部において「理事長」のみが法人を代表する旨の定款の定め(理事長以外の理事の代表権を制限する趣旨の定め)があっても,理事全員を「代表権を有する者」として登記しなければならないとされていました。

 今般,特定非営利活動促進法の一部を改正する法律(平成23年法律第70号)及び特定非営利活動促進法施行令(平成23年政令第319号)が平成24年4月1日から施行されたことに伴い,理事の代表権に加えた制限を善意の第三者に対抗することができないとする法律の規定が削除される一方,「代表権の範囲又は制限に関する定めがあるときは,その定め」が登記事項とされました。

 その結果,定款に例えば「理事長」のみが法人を代表する旨の定めがある特定非営利活動法人については,平成24年4月1日から6か月以内に,理事長以外の代表権を制限された理事(代表権を有しない理事)について,「平成24年4月1日代表権喪失」を原因とする変更の登記をしなければならないこととされました(特定非営利活動促進法施行令附則第3条第1項)。

 この変更の登記の申請書には,@定款,A定款の規定に基づき理事長を選定したことを証する書面(選定当時作成された理事の互選書等)及びB理事長の選定当時の就任承諾書を添付する必要があります(平成24年4月1日以降新たに法人を代表する理事を選定して登記する場合の添付書面とは異なりますので,御注意願います。)。

 なお,代表権を有する例えば「理事長」に選定されている理事については,変更の登記をする必要はありませんので,御注意ください。
 
 また,この変更の登記は,特定非営利活動法人が他の登記の申請をする場合には,当該登記の申請と同時にしなければならないとされています(特定非営利活動促進法施行令第3条第2項)ので,併せて御注意ください。