毎日新聞より

『兵庫県西宮市の学校法人夙川(しゅくがわ)学院が経営悪化を理由に、運営する短期大学の教職員に退職金、賞与、給与計約7億円を支払わず、西宮労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かった。関係者によると、夙川学院は是正期限の8月31日までに支払いを終えていない。


 関係者によると、勧告は6月30日付。未払いになっていたのは、今年3月に支払う予定だった教職員32人の退職金約6億2400万円▽教職員64人の昨年12月分賞与約5000万円▽教職員64人の昨年12月〜今年3月分給与の一部約3500万円。法人側は人件費削減のため、教職員の了解を得ないまま昨年12月から給与の一部をカットした。退職金の上乗せを条件に早期退職を募ったが、その退職金も支払っていなかった。


 一部職員の申し立てを受けた西宮労基署は未払い状態が労働基準法に違反するとして、学校法人に文書で是正を勧告。8月31日までに支払い、労基署へ是正状況を報告するよう求めた。


 同法人は毎日新聞の取材に対し、8月26日付の理事長名書面で「是正勧告については改善する方向で現在資金調達を行っている」と回答。31日に再度の取材を申し込んだが1日までに回答はなかった。給与を支払われなかったある職員は「給与を支払わないのは法律違反だ。経営者側に何とかしようという誠意がみられず、職員はみな怒っている」と話している。


 夙川学院は、08年のリーマン・ショックをきっかけに、先物取引などで数十億円の損失を計上し、資金繰りが悪化している。運営する中学、高校の同窓会名義の定期預金約1億6000万円や、教職員互助会の積立金約1100万円を無断で職員給与や部活の遠征費に充てたことが発覚している』

文責:永嶌和彦