毎日新聞より

『東日本高速道路(NEXCO東日本)は28日、東日本大震災の被災者(原発事故避難者を含む)を対象に6月に始まった東北地方の高速道路無料化で、無料走行に必要な被災証明書類の発行枚数が、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木の計6県だけで約353万枚にのぼるとの調査結果を明らかにした。6県の人口の約3割に当たり、うち4県は全市町村で発行しており、「被災」の拡大解釈で同書類が“乱発”されている実態が浮き彫りとなった。

 同社は無料化前、被災地域で実際に被災した世帯の割合などから、無料化の対象車両は対象地域内の利用車20台に1台(5%)程度と想定していた。ところが実際には、無料化対象地域のインターチェンジ(IC)を出る車両(直近で1日平均50万8000台)のうち、48%に当たる24万2000台が、被災者として無料化制度を利用した小型車だった。

 発行枚数が膨らんだ背景には、無料化を制度設計した国土交通省が、何をもって「被災」と認めるか、具体的な統一基準を示さなかったことがある。同省やNEXCO東日本は、震災で家屋など財産が被害を受けた人を無料化の対象者として想定したが、実際に同書類を発行する市町村の側では、停電や断水が起きただけの地域も「被災」と認定するケースが続出した』

文責:永嶌和彦